Vol.4 ただ目の前の人の笑顔が見たい
公開日 2021.07.06
最終更新日 2021.07.10

今日もマガジンを開いてくださってありがとうございます。
BACK AGING院長の宮川です。
昨日のマガジンでは先天性連動についてお話しさせていただきました。
(もう名前は覚えましたね?)
「子供の体が柔らかいのってこういう理屈だったんですね!?」
とか
「大人になって体が硬くなった原因が分かりました。」
とか
「大原さんの動画、感動しました!」
とか。
今までで一番沢山のコメントをいただきました。
ありがとうございます!
人間の体は解明されていないところがたくさんあります。私もまだまだ勉強中です。
自分の体について深く知ることで、怪我しにくい体・疲れにくい体になったり、運動のパフォーマンスが高まったりします。
みなさんには正しい知識やより効果的なケアやトレーニングを実践して欲しいなと思ってます。
〜読むだけで腰痛が軽くなるかも〜
とサブタイトルにしているのはこのためです。
人間の体について詳しくなって、日々の生活で意識してみてください。
ストレッチの真実
突然ですが、皆さんストレッチしますか?
運動する前とかお風呂上がりとかにするアレです。
ストレッチは筋肉を伸ばすことで体が柔らかくなり、怪我予防やパフォーマンス向上に効果的だと思われがちです。
でも、筋肉の性質や特徴をちゃんと理解していないと、怪我予防どころか逆に怪我をしてまうことがあります。
今日はまずこのことについてお話ししましょう。
そもそも人間の筋肉には「拮抗関係」が存在します。
少し難しいので力こぶを作る動作を例にとって説明していきましょう。
肘の曲げ伸ばしに関わる重要な筋肉には上腕二頭筋(肘を曲げたときに力こぶになる筋肉)と上腕三頭筋(力こぶになる筋肉と反対側に位置する筋肉)があります。
これらの筋肉は違いに裏表の関係にあるので、肘を曲げて力こぶを作ろうとしたときに、一方が縮むと反対側にある筋肉は自然に伸びるという性質があります。
反対に一方が伸びると、反対側は自然と縮みます。
これは人間の筋肉が連動して滑らかに動くための反応であり、怪我防止のための防衛反応でもあります。
生まれながらにして誰もが備わっている反応です。
ところがこの反応を無視して、硬くなった筋肉を無理やり伸ばすことだけをしてしまうと筋肉を痛めてしまったり、過剰に伸びて緩んでしまったりします。
体が硬いなーと感じたとき、多くの場合「筋肉が伸びない」という現象だけではなく、「筋肉がうまく縮まない」という現象も起きています。
✖️闇雲に伸ばす
✖️痛みを我慢しながらストレッチする
✖️力任せに押してもらう
はとっても危険。健康のためにと思って行っていたストレッチが逆に健康を害していたなんて、残念すぎますよね。
人間の体ってすごく繊細な構成をしていて、深く知れば知るほど、よりパフォーマンスは高くなるし、怪我しにくくなります。
私も勉強中ですが、学んだことは少しでも多く皆さんに届けられるように発信を続けていこうと思います。
救えなかった選手がいます
少し昔話をさせてください。
8年前の夏の話です。
当時の私は駆け出しの柔道整復師として働いていました。
夏は高校生のインターハイがあり、私は日本陸連が設営するオフィシャルのトレーナーステーションに配属されました。
そこで色々な選手の治療やサポートをさせていただく機会をたくさんいただいたのですが、その中に大阪から来たハードル選手がいました。
聞けばその選手は地区インターハイのチャンピオン。
今回も上位に入賞できる力があるほどの有力選手で、自信満々でインターハイにきているのかとおもえば、少し様子が違いました。
いろいろ聞いてみて分かったのですが、どうやらその選手は腰に「爆弾」を抱えていて、痛みを我慢しながら走っていたようです。
高校生でかつ、毎日部活に打ち込んでいるような子が腰痛!?
これを読んでくださっている方は不思議に思うかもしれませんが、こういった症状の子は実は少なくありません。
運動していても体の使い方が悪ければ腰を痛めてしまうのです。
幸い、初回の治療で症状はかなり改善。
ハードルを越える動作もスムーズになって腰の不安なく走れるようになりました。
嬉しそうな表情でレースに向かう瞬間が、トレーナーとしての何よりの喜びになります。
その後のレースでは無事に予選を突破しました。
準決勝を控えた翌日もトレーナーステーションに来てくれたので、まずは予選突破おめでとうとその子に伝えようとしたのですが、どうも表情が暗い。
「また痛くなりました・・・」
レースで思いっきり走ったことでまた痛みがぶり返してしまったのです。
「昨日と同じようにしてください」
その選手からのオーダーはシンプルでした。
昨日と同じように施術すれば回復する。そう信じてトレーナーステーションに来てくれたのだと思います。
しかし、状態は前日よりも悪く、そのときに自分が持っていたあらゆる方法でアプローチしても、結局痛みを全て取り除くことはできませんでした。
前日とは打って変わって不安そうな表情でレースに向かう姿は今でも忘れられません。
結果は準決勝敗退。
記録も予選の時よりはるかに悪いものでした。
私の力不足。
正直に言うと、私が今の知識を持っていたとして、この1日で症状を改善できたかは分かりません。
ですが、他にもっとできることはあったのではないかなと感じています。
共に治していく覚悟
トレーナーは魔法使いではありません。
あらゆる痛みをその場で改善する、なんてことはできません。
その場で治らないものは治らない。
でも
たとえその場で治らなくても、できることはあります。
ちゃんと原因を伝えて、時間をかけて一緒に治していく覚悟を決める。
「今すぐ治して欲しい」
そんな要望には応えきれないケースも存在します。
でも、その場では無理でも時間をかけて、お客様と2人3脚で体を良くしていく。
BACK AGINGが3ヶ月プログラムなのはこういった私の経験から来ています。
腰痛や肩こりはほとんどの場合、症状緩和はその場でできますが、根本改善となると時間が必要です。
3ヶ月という時間をかけてトレーナーとお客様の2人3脚で治していく、それがBACK AGINGの取り組みです。
健康寿命を伸ばしたい
昔に比べて、日本人の平均寿命が伸びています。
最近では人生100年時代と呼ばれるほどです。
ですが、その100年間ずっと健康なわけではありません。
80歳、90歳になると動きに制限が出てきて、ほとんど仕事もできなくなります。
人間の寿命は100歳になっても、健康である期間は100年よりももっと短い。
私は柔道整体師として、周りの人にもっと長く健康でいてもらいたいと思っています。
日本はこれからますます高齢化が進みます。
そんな中、高齢者=働けない、となってしまうと日本の国力は弱くなる一方。
これが60歳以上になっても元気に働ける、自由に体を動かせるとなったら日本の国力は大きく上がります。
BACK AGINGのノウハウがあればそんな未来も不可能ではない、そう信じています。
坐骨神経痛を乗り越えたプロテニスコーチ
BACK AGINGの患者の1人、澁谷さんを紹介させてください。
澁谷さんがBACK AGINGに初めて来られた時、坐骨神経痛による慢性的な腰の痛みと年齢による体力の低下に悩まれていました。
テニスコーチとしての仕事も辛くなってきていると言います。
開始時間の2時間前にはコートに着いて、入念なストレッチをした上でレッスンをスタートする。そうでないと怪我の危険があったとおっしゃっていました。
週1回のスポーツマッサージや整骨院での施術を長年にわたって行ってきましたが、それでもすぐに痛みは戻り、疲れやすい体を変えることはできませんでした。
初回診療の中でいろいろな検査をして腰痛を見立てて行きました。
(大原さんの時と同様です。初回診療の際は患者様の体を動かしながら検査して治療可能かどうかを判断していきます)
「魔法かと思った」
初回治療を終えた澁谷さんがおっしゃっていた言葉です。
初回治療の短い時間の中で痛みが収まるだけでなく、可動域が広がり、翌日も効果が持続したと言っていただけました。
そこから澁谷さんと二人三脚で体を改善していく日々が始まりました。
大原さん同様、澁谷さんにも自宅でのトレーニングを処方し、毎日本当にコツコツ継続して行ってくださいましたし、疑問に思ったことや、体で感じたことをたくさんフィードバックしてくれました。
3ヶ月後、澁谷さんは大きなチャレンジをされます。
澁谷さんの変化はこちらの動画で見ていただけます↓↓
先ほど、日本の国力を高めるとか大きなことを言いましたが、
本音を言うと
そんな大きなことではなくて、大原さんや澁谷さんのように私の周りの人たちが元気で笑顔で体を動かしている姿を見たいんですよね。
「前よりも体が動くようになりました!」
「走るのが怖くなくなりました!」
「新しいチャレンジをしようと思います!」
お客様の言葉が何よりも嬉しいです。
年齢によって体が動きにくくなる、体力が衰える、これは事実です。でも正しい体の使い方をすることでそれらを覆すことができます。
澁谷さんは今が一番元気です。
体の使い方次第であなたの健康寿命を大きく伸びます。
結構なボリュームになってしまったので今日のマガジンはここで終わりますが、まだまだ話し足りないことがありますw
明日は
「体が柔らかい人は怪我しにくいって本当?」
というテーマでお話ししていきます。
お楽しみに!
では、今日はこの辺で!