指骨 (Phalanges)とは

目次

指骨 (Phalanges)

概要

指骨(しこつ、英: Phalanges)は、手の指を構成する骨で、各指に3本(親指には2本)ずつあります。指骨は、手の動きを支え、物をつかむ、持つ、操作するなどの日常的な動作に重要な役割を果たします。手の指骨は、基節骨(Proximal Phalanx)、中節骨(Intermediate Phalanx)、末節骨(Distal Phalanx)に分類されます。

指骨の構造

指骨は、以下の3つの主要な部分から構成されています:

  1. 基節骨 (Proximal Phalanx):
    • 各指の基部に位置し、中手骨(Metacarpal Bones)と関節を形成します。
  2. 中節骨 (Intermediate Phalanx):
    • 基節骨と末節骨の間に位置します。親指には中節骨がなく、基節骨と末節骨のみで構成されています。
  3. 末節骨 (Distal Phalanx):
    • 各指の先端に位置し、指先を形成します。

各指の指骨

  1. 親指 (Thumb):
    • 基節骨(Proximal Phalanx)と末節骨(Distal Phalanx)の2本の骨で構成されます。
  2. 人差し指 (Index Finger)、中指 (Middle Finger)、薬指 (Ring Finger)、小指 (Little Finger):
    • それぞれ基節骨、中節骨、末節骨の3本の骨で構成されます。

指骨の機能

  1. 手の動きの提供:
    • 指骨は、手の細かい動きを可能にし、物をつかむ、持つ、操作するなどの動作をサポートします。
  2. 力の伝達:
    • 指骨は、手から指先への力の伝達を助け、精密な操作を可能にします。
  3. 感覚の提供:
    • 指先には多くの神経が集まっており、触覚や温度感覚を提供します。

指骨に付着する主な筋肉と靭帯

  1. 指屈筋 (Flexor Muscles):
    • 浅指屈筋 (Flexor Digitorum Superficialis):
      • 基節骨と中節骨に付着し、指の屈曲を助けます。
    • 深指屈筋 (Flexor Digitorum Profundus):
      • 末節骨に付着し、指の屈曲を助けます。
  2. 指伸筋 (Extensor Muscles):
    • 総指伸筋 (Extensor Digitorum Communis):
      • 各指の指骨に付着し、指の伸展を助けます。
  3. 靭帯 (Ligaments):
    • 指側副靭帯 (Collateral Ligaments):
      • 各指の関節を安定させ、横方向の動きを制限します。

指骨の関連疾患と怪我

  1. 指骨骨折 (Phalangeal Fracture):
    • 外傷や衝撃によって指骨が折れることがあります。
    • 症状には、痛み、腫れ、変形、動きの制限が含まれます。
    • 治療には、安静、固定、場合によっては手術が必要です。
  2. 関節炎 (Arthritis):
    • 指の関節に炎症が起こり、痛みや腫れ、こわばりを引き起こします。
    • 治療には、薬物療法、理学療法、場合によっては手術が必要です。
  3. 腱炎 (Tendinitis):
    • 指骨に付着する腱に炎症が起こり、痛みや腫れを引き起こします。
    • 治療には、安静、アイシング、理学療法が必要です。

指骨の健康維持

  1. 適切なエクササイズ:
    • 手と指の筋肉を強化するエクササイズを行うことで、指骨の安定性と機能を維持します。
    • 特に、握力を強化するエクササイズやストレッチが有効です。
  2. 保護具の使用:
    • スポーツやリスクの高い活動を行う際には、適切な手の保護具を使用して怪我を予防します。
  3. 適切な姿勢とテクニック:
    • キーボード作業や重い物を持ち上げる際には、正しい姿勢とテクニックを使用することで、指骨への過度な負担を避けます。

まとめ

指骨は、手の動きと力の伝達において重要な役割を果たす骨です。指骨の健康を維持するためには、適切なエクササイズ、保護具の使用、正しい姿勢とテクニックが重要です。指骨を大切にし、日常生活やスポーツ活動においてその機能を最大限に活かすことが、全体的な健康と幸福感を高める鍵となります。

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この記事を書いた人

パーソナルトレーニング/治療院 連動性療法のバックエイジング。痛みのある部位だけではなく、痛みのある動きに影響を与えている関連している全身の関節の動きにも着目し、正しい筋の使い方に戻していきます。全身の連動性を高めるため、結果的に痛みを取り除くだけではなく、疲れにくく、怪我のしにくい体に若返らせることを目指しています。

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