頬骨 (Zygomatic Bone)とは

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頬骨 (Zygomatic Bone)

概要

頬骨(きょうこつ、英: Zygomatic Bone)は、顔の外側に位置する骨で、頬の突出部分を形成し、顔の輪郭を支えます。頬骨は「頬の骨」として知られ、眼窩(がんか、Orbit)の側壁と床、側頭骨(Temporal Bone)との連結部を構成します。頬骨は顔の美的な外観にも寄与し、咀嚼や表情の筋肉の付着点としても重要です。

頬骨の構造

頬骨は、以下の主要な部分から構成されています:

  1. 頬骨体 (Body of Zygomatic Bone):
    • 頬骨の中心部分で、頬の突出を形成します。
  2. 前頭突起 (Frontal Process):
    • 上方に伸び、前頭骨(Frontal Bone)と接合する部分です。
  3. 側頭突起 (Temporal Process):
    • 側方に伸び、側頭骨(Temporal Bone)と接合し、頬骨弓(Zygomatic Arch)を形成する部分です。
  4. 上顎突起 (Maxillary Process):
    • 下方に伸び、上顎骨(Maxilla)と接合する部分です。
  5. 眼窩突起 (Orbital Process):
    • 眼窩の側壁と床を形成する部分です。

頬骨の機能

  1. 顔の輪郭形成:
    • 頬骨は、顔の輪郭を形成し、頬の突出部分を作り出します。
  2. 眼窩の保護:
    • 頬骨は、眼窩の側壁と床を形成し、目を保護します。
  3. 筋肉の付着点:
    • 頬骨は、表情筋や咀嚼筋の付着点となり、顔の動きや咀嚼を助けます。

頬骨に付着する主な筋肉と靭帯

  1. 筋肉:
    • 大頬骨筋 (Zygomaticus Major Muscle):
      • 頬骨から口角に向かって付着し、口角を上げる動作を助けます。笑顔を作る筋肉の一つです。
    • 小頬骨筋 (Zygomaticus Minor Muscle):
      • 頬骨から上唇に向かって付着し、上唇を引き上げる動作を助けます。
    • 咬筋 (Masseter Muscle):
      • 頬骨弓から下顎骨に向かって付着し、下顎の挙上を助けます。
  2. 靭帯:
    • 側頭頬骨靭帯 (Temporozygomatic Ligament):
      • 頬骨と側頭骨を連結し、顔の構造を安定させます。

頬骨の関連疾患と怪我

  1. 頬骨骨折 (Zygomatic Fracture):
    • 外傷や衝撃により頬骨が折れることがあります。交通事故やスポーツによる怪我が一般的な原因です。
    • 症状には、顔の痛み、腫れ、視覚障害、頬の変形が含まれます。
    • 治療には、整復手術や固定が必要です。
  2. 顔面神経麻痺 (Facial Nerve Palsy):
    • 頬骨周辺の神経が圧迫されることで、顔の筋肉が麻痺することがあります。
    • 症状には、顔の片側の筋力低下、表情の非対称が含まれます。
    • 治療には、理学療法や薬物療法が必要です。

頬骨の健康維持

  1. 適切なエクササイズ:
    • 顔の筋肉を強化するエクササイズを行うことで、頬骨の健康を保ちます。特に、表情筋のエクササイズが有効です。
  2. 安全な生活習慣:
    • スポーツやリスクの高い活動を行う際には、適切な保護具を使用して顔面の怪我を予防します。
  3. 適切な栄養摂取:
    • 骨の健康を維持するために、カルシウムやビタミンDを含むバランスの取れた食事を心がけましょう。

まとめ

頬骨は、顔の輪郭形成、眼窩の保護、筋肉の付着点として重要な役割を果たす骨です。頬骨の健康を維持するためには、適切なエクササイズ、安全な生活習慣、バランスの取れた栄養摂取が重要です。頬骨を大切にし、日常生活やスポーツ活動においてその機能を最大限に活かすことが、全体的な健康と幸福感を高める鍵となります。

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この記事を書いた人

パーソナルトレーニング/治療院 連動性療法のバックエイジング。痛みのある部位だけではなく、痛みのある動きに影響を与えている関連している全身の関節の動きにも着目し、正しい筋の使い方に戻していきます。全身の連動性を高めるため、結果的に痛みを取り除くだけではなく、疲れにくく、怪我のしにくい体に若返らせることを目指しています。

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