外腹斜筋 (External Oblique)とは

目次

外腹斜筋 (External Oblique)

概要

外腹斜筋(がいふくしゃきん、英: External Oblique)は、腹部の側面に位置する筋肉で、体幹の回旋、側屈、および腹圧の増加に重要な役割を果たします。外腹斜筋は、下位の肋骨から起始し、腸骨稜、鼠径靭帯、白線に停止します。これは、体幹の動きや姿勢の維持において重要な筋肉です。

腹筋群
外腹斜筋 内腹斜筋 腹横筋 腹直筋

外腹斜筋の構造

外腹斜筋は、以下の主要な部分に分かれています:

  1. 起始:
    • 第5~第12肋骨の外側部分から起始します。
  2. 停止:
    • 腸骨稜(Iliac Crest)
    • 鼠径靭帯(Inguinal Ligament)
    • 白線(Linea Alba)

外腹斜筋の機能

  1. 体幹の回旋:
    • 外腹斜筋は、体幹を回旋させる動作に関与します。片側の外腹斜筋が収縮すると、体幹は反対側に回旋します。
  2. 体幹の側屈:
    • 外腹斜筋は、体幹を側方に曲げる(側屈)動作に関与します。片側の外腹斜筋が収縮すると、体幹は同じ側に屈曲します。
  3. 腹圧の増加:
    • 外腹斜筋は、他の腹筋とともに腹圧を増加させ、内臓のサポート、排便、出産、重い物を持ち上げる際のサポートを行います。
  4. 姿勢の維持:
    • 外腹斜筋は、体幹の安定性を提供し、正しい姿勢を維持するのに重要です。

外腹斜筋の役割と日常動作

  1. 体のひねり動作:
    • 外腹斜筋は、体をひねる動作において主要な筋肉として働きます。ゴルフやテニスのスイング、ボールを投げる動作などで重要です。
  2. 側屈動作:
    • 外腹斜筋は、体を側方に曲げる際に活躍します。日常生活では、物を横に持ち上げる動作や横にかがむ動作で重要です。
  3. 姿勢の維持:
    • 座っている時や立っている時に、外腹斜筋は体幹を安定させ、正しい姿勢を保つのに役立ちます。

外腹斜筋の強化方法

  1. サイドクランチ(Side Crunches):
    • 床に横向きに寝て、上側の肩を床から持ち上げる動作で、外腹斜筋を効果的に鍛えます。
  2. ロシアンツイスト(Russian Twists):
    • 床に座り、体を左右にひねる動作で、外腹斜筋を強化します。ダンベルやメディシンボールを使うことで負荷を増加させます。
  3. バイシクルクランチ(Bicycle Crunches):
    • 仰向けに寝て、自転車をこぐように足を動かしながら、肘と反対側の膝を引き寄せる動作で、外腹斜筋を鍛えます。
  4. プランクツイスト(Plank Twists):
    • プランクの姿勢で、腰を左右にひねる動作で外腹斜筋を強化します。

外腹斜筋のストレッチ

  1. サイドベンドストレッチ(Side Bend Stretch):
    • 立位で片腕を頭上に伸ばし、体を反対側に曲げることで外腹斜筋を伸ばします。
  2. トライアングルポーズ(Triangle Pose):
    • ヨガのポーズで、足を広げて立ち、片手を足に伸ばしながら反対側の腕を天井に向ける動作で外腹斜筋をストレッチします。

外腹斜筋の関連疾患と怪我

  1. 筋肉の引きつり(筋痙攣):
    • 過度の使用や急激な動作により、外腹斜筋が引きつることがあります。
  2. 筋肉の断裂(筋断裂):
    • 重い重量を扱う際に、外腹斜筋が断裂することがあります。断裂の程度により、手術が必要になる場合もあります。
  3. 側腹部の痛み(Side Stitch):
    • ランニングや激しい運動中に、外腹斜筋が痛みを感じることがあります。これは通常、一時的なものであり、休息やストレッチで緩和されます。

外腹斜筋の健康維持

  1. 適切なウォームアップとクールダウン:
    • エクササイズ前後には、十分なウォームアップとクールダウンを行い、筋肉を準備し、リカバリーを促進します。
  2. バランスの取れたトレーニング:
    • 外腹斜筋だけでなく、内腹斜筋、腹直筋、腹横筋などの他の腹筋もバランスよく鍛えることで、全体的な体幹の強化と安定性が向上します。
  3. 正しいフォームの使用:
    • エクササイズ時には、正しいフォームを保ち、筋肉や関節に過度の負担をかけないようにします。
  4. 適切な栄養摂取:
    • 筋肉の成長と回復を促進するために、適切なタンパク質や栄養素を摂取します。

まとめ

外腹斜筋は、体幹の回旋、側屈、および腹圧の増加に重要な役割を果たす筋肉です。日常生活やスポーツにおいて、体のひねり動作、側屈動作、姿勢の維持などに関与します。外腹斜筋の健康を維持し、効果的に鍛えるためには、適切なエクササイズ、ストレッチ、栄養摂取が必要です。外腹斜筋を大切にし、全体的なフィットネスと健康を向上させるために、バランスの取れたトレーニングを行いましょう。

腹筋群

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この記事を書いた人

パーソナルトレーニング/治療院 連動性療法のバックエイジング。痛みのある部位だけではなく、痛みのある動きに影響を与えている関連している全身の関節の動きにも着目し、正しい筋の使い方に戻していきます。全身の連動性を高めるため、結果的に痛みを取り除くだけではなく、疲れにくく、怪我のしにくい体に若返らせることを目指しています。

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