あなたは良い猫背 or 悪い猫背?これを知らずに姿勢矯正するのは危険!

良い猫背or悪い猫背 姿勢矯正

猫背という言葉には、多くの人がネガティブな印象を持っています。「猫背をただしい姿勢に改善したい」という思いは、多くの方が抱える悩みの一つです。しかし、全ての猫背が問題というわけではありません。この記事では、猫背と姿勢に関する新たな視点をご紹介します。良い猫背と悪い猫背の違いを理解し、自分自身に合った正しい姿勢への道を見つけ出すための一歩を踏み出しましょう。

本記事の内容は動画でもご覧いただけます。さらに理解を深めたいと思う方はぜひご覧になってみてください。

目次

猫背は絶対に悪いとは限らない

今回は、姿勢の中でも「猫背」について考えていきます。
丸まった背中である猫背は、多くの方が悪い姿勢と考えていらっしゃると思います。

字を書いたり、パソコン作業をしたり、食事をしたりするとき、ゲームをしたりするときに「猫背になってるよ!姿勢を良くして!」と丸まった背中を注意されたことがある、もしくは注意をしたことがあるという方は少なくないでしょう。

しかし、私たちの研究によると猫背は一概に悪いと言えるものではありません。
実は猫背には種類があり、矯正する必要がないどころか、むしろ矯正してしまうと問題がある猫背も存在するのです。

良い猫背と悪い猫背とは?

猫背にはいくつかのパターンが存在します。

1つ目は、立っている状態で自然と背中が丸まっている状態の猫背
2つ目は、姿勢を良くしようと気をつけて立っている場合はそこまで背中は丸まってないが、スマホを操作したりパソコン作業をしたりといった何かしらの行動を行うと背中が丸まってしまう状態の猫背

この2パターンの猫背のうち、2つ目の猫背は気にする必要がないことが多いです。

というのも、人間は、腕を前に出す姿勢になると自然と背中が丸まるようにできています。

腕を前に出すと、大胸筋や、上腕二頭筋前鋸筋などの体の前側の筋肉が収縮します。
すると、筋肉が持つ拮抗作用※というメカニズムによって、背中側の筋肉が伸ばされ、背中(背骨)が自然と丸まります。

※筋肉の拮抗作用

腕を曲げる動作を例とすると、腕を曲げるときは上腕二頭筋、通称「力こぶ」の筋肉が収縮しています。このとき、二の腕部分に位置する上腕三頭筋は、上腕二頭筋が縮むのに合わせて弛緩しており、この互いに相反する運動を拮抗といいます。拮抗筋(上腕三頭筋)は主動筋(上腕二頭筋)とは逆の働きをすることで、主動筋の動きによりケガをしないよう主動筋の働きを制御する役割を担っています。

要するに、腕を前に出すときに背中が丸まり猫背になるのは、身体の仕組みからいえば当然ということです。
立った状態でそこまで酷い猫背でない場合、腕を前に出した姿勢で猫背になることを過度に気にする必要はありません。

しかし、多くの人がこの猫背を悪いものと捉えて、背中側の筋肉を収縮させて背筋を伸ばそうとして、身体の前側と後ろ側の両方が収縮した緊張状態というかなり不自然な姿勢を作ってしまっています。

悪い猫背とは?

腕を前に出すときの猫背は過度に気にする必要がありません。

では問題がある猫背は?というと、立っている状態で自然と背中が丸まっている状態の猫背です。

この猫背は原因によってさらに2つに分けることができます。
それが、歪みによって引き起こされた猫背と、先天的な猫背です。

私たちBACK AGING(バックエイジング )は子どもの体を研究する中で独自のメソッドを編み出しているのですが、3歳〜5歳の様々な子どもの姿勢を見るうちにあることに気づきました。

それは、3歳〜5歳という低年齢のうちから背中が丸い、いわゆる猫背である状態の子が一定数確実に存在するということです。

低年齢の子どもの体は柔らかく動きも滑らかで、筋肉の張りなどがほとんど無い非常に健康な状態です。
もし「良い姿勢」という姿勢が存在しているとすれば、低年齢の子どもたちは皆がほとんど変わらない「良い姿勢」になるはずですよね。

しかし、事実として3歳〜5歳の子どもたちの体にはその時点ですでに個体差が存在します。
背中がまっすぐな子もいれば、猫背の子もいるわけです。

その猫背の子が不健康なのか?というと、そうではありません。

人間はそれぞれ骨格の形状や筋肉の付き方が先天的に違います。
また、動きやバランスをとるときに使う筋肉にも個体差が存在します。

低年齢の時点で体の作りも筋反応によって起こる動きにも個体差があるわけですから、大人になっても人それぞれ違いがあるのは当然です。むしろ、全員が一般的に言われる「良い姿勢」に画一的に近づいていくと考える方が不自然なのです。

ですから、3歳〜5歳の低年齢の時期から背中が丸くて猫背だったという方が、大人になって猫背を矯正しようとするのはあまりお勧めできません。

その猫背がその人によって自然であることが多いからです。

逆に考えると、3歳〜5歳の低年齢の時には背中が全然丸まっておらず猫背ではなかったのに、年齢を重ねていくうちに猫背になっているような気がする場合、これは体の歪みによって生じた猫背であり、あまり良くない猫背の可能性が大きいです。

体の歪みによって生じた猫背の場合は、各種トレーニングや治療などの様々なアプローチで改善すると体がずっと楽になるという可能性があります。

良い猫背と悪い猫背を見分ける方法

そうなると気になるのが、自分の猫背は良い猫背(先天的な猫背)か悪い猫背(体の歪みによる猫背)のどっち!?という話だと思います。

良い猫背か悪い猫背かを知りたいという方は、「腕を前にしたら背中が丸まり、腕を後ろに引いたら背中が反るか」という風に自分の体がきちんと動くかどうかをまずはテストしてみてください。

ここがクリアできたら、次に子どもの頃の写真を確認してみてください。

子どもの頃から背中が丸まって猫背であり、なおかつ現時点で背中や腰に強い痛みが無い場合は、現時点での猫背はあまり気にする必要がありません。

しかし、子どもの頃は猫背ではないことが確認できた場合は、何かしらのアプローチをする価値があると思います。

子どもの頃の写真が無かったり、見てもよくわからなかったという場合は、現時点での猫背を鏡で確認してみてもその猫背が体の歪みによるものか、先天的特質なのかを判断するのはかなり難しいかもしれません。

そんなときはぜひ私たちにご相談ください。
訓練を積んだ連動性トレーナーがあなたの体をしっかりみます。

また、BACK AGINGのLINE公式では、腰痛肩こり改善にも効果的な連動性を高めるエクササイズ動画の配信も行っていますので、痛みが気になる方はそちらもご覧くださいね。

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この記事を書いた人

パーソナルトレーニング/治療院 連動性療法のバックエイジング。痛みのある部位だけではなく、痛みのある動きに影響を与えている関連している全身の関節の動きにも着目し、正しい筋の使い方に戻していきます。全身の連動性を高めるため、結果的に痛みを取り除くだけではなく、疲れにくく、怪我のしにくい体に若返らせることを目指しています。

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