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腰痛の原因と対処法まとめ|腰痛に関して徹底解説
腰痛は現代人にとって非常に一般的な悩みの一つです。座りっぱなしのデスクワークや、運動不足、不適切な姿勢などが原因で、腰にかかる負担は日々増加しています。この記事では、腰痛の原因とその対策について様々な側面から詳しく解説し、日常生活でできる予防法や、効果的な治療法についても紹介します。腰痛に悩む多くの人々にとって、この記事が少しでも役立つ情報となることを願っています。
そもそも「腰」とは何か?
腰ってどこ?
解剖学的には、肋骨が付いている第12胸椎までが背中で、そこから下の第1腰椎からが腰の始まりと考えられています。腰の終わりの部分は明確ではありませんが、仙骨は腰骨に含まれることから、お尻部分も腰の一部ということもできるでしょう。
腰の構造とは?「脊椎」と「腰椎」
腰の骨である腰椎は、脊椎(背骨)の一部です。脊椎は、椎骨という骨が積み重なってできており、上から順番に、7個の椎骨からなる頸椎(背骨の首の部分)、12個の椎骨からなる胸椎(背骨の胸の部分)、5個の椎骨からなる腰椎、そして仙骨と尾骨で構成されています。
腰椎は通常5個ですが、6個ある人も少数いて、ごく稀に4個という人もいます。椎骨と椎骨の間には、ゼリー状の椎間板があり、クッションの役割を果たしています。
脊椎(背骨)を横から見ると、頸椎は前方に、胸椎は後方に、腰椎は前方にふくらむ、ゆるいS字系のカーブを描いていることが分かります。この曲線は人が二足歩行をする進化の過程で頭や上半身の重さを分散させるために生まれたと考えられています。
腰の周辺にある主な筋肉
腰の周辺にある主な筋肉には、胸椎から仙骨周辺まで広がる広背筋、胸椎・腰椎と足の付け根を結ぶ大腰筋、骨盤と足の付け根を結ぶ腸骨筋、仙骨と足の付け根を結ぶ梨状筋、おなかにある腹横筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹直筋、お尻にある大臀筋、中臀筋などがあります。
腰の構造と周辺にある筋肉の要約
- 腰は、腰椎周囲の背部を指す。
- 腰椎(腰の骨)は5個の椎骨から構成される。
- 腰周辺の主な筋肉として、広背筋、大腰筋、腸骨筋、梨状筋、腹横筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹直筋、大臀筋、中臀筋がある。
では、「腰痛」とは何か?腰痛にも様々な定義がある
腰痛の定義を「痛む部位」「発症からの期間」「原因」から考える
厚生労働省による国民生活基礎調査(*1)では、30年間、腰痛は有訴者率1位の座を保ち続けており、その数は40歳以上で2,770万人(*2)いると言われています。(*1 厚生労働省が2年に一度行う調査 *2 東京大学研究グループ調べ)
腰痛はもはや「国民病」の一つといっても過言ではないですが、実はその定義には曖昧な部分が多くあります。
なぜなら、腰痛はあくまで「症状の名前」であり、「疾患の名前」を指すものではないからです。例えば、「高熱」(症状)を引き起こす疾患は、「インフルエンザ」や「肺炎」や「水疱瘡」などたくさんあるため、高熱をインフルエンザによって起こるものと単純に定義することができません。腰痛の場合も同様です。
腰痛の根底には様々な疾患があり、定義は慎重に行う必要があります。以下では、「痛む部位」「発症からの期間」「原因」の3つの観点から腰痛とは何か?について解説していきます。
疼痛の部位からの定義
腰痛は痛む部位から考えると次のように定義できます。「体幹後面に存在し、第12肋骨と殿溝下端の間にある、少なくとも1日以上継続する痛み。片側、または両側の下肢に放散する痛みを伴う場合も、伴わない場合もある」。
発症からの有症期間による定義
腰痛を発症からの期間で分類すると、「急性腰痛」、「亜急性腰痛」、「慢性腰痛」の3つに大別されます。一般的に、急性腰痛は発症から4週間未満、慢性腰痛は3ヶ月以上継続する腰痛と定義されています。そのため、急性腰痛と慢性腰痛の間にある亜急性腰痛は、発症から4週間以上、3ヶ月未満の腰痛が該当すると考えられます。
原因別からの分類
腰痛の原因は、脊椎由来、神経由来、内臓由来、血管由来、心因性、その他に分けられます。
脊椎とその周辺運動器由来の腰痛として、脊椎腫瘍、脊椎感染症(化膿性椎間板炎・脊椎炎・脊椎カリエスなど)、脊椎外傷(椎体骨折など)、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離すべり症、腰椎変性すべり症、代謝性疾患(骨粗鬆症、骨軟化症など)、脊柱変形(側彎症、後彎症、後側彎症)、非化膿性炎症疾患(強直性脊椎炎、乾癬性関節炎など)、脊柱靭帯骨化、筋・筋膜性、脊柱構成体の退行性病変(椎間板性、椎間関節性など)、仙腸関節性、股関節性があります。
神経由来の腰痛として、脊髄腫瘍、馬尾腫瘍などがあります。内臓由来の腰痛として、腎尿路系疾患(腎結石、尿路結石、腎盂腎炎など)、婦人科系疾患(子宮内膜症など)、妊娠があります。血管由来の腰痛として、胸部大動脈瘤、解離性大動脈瘤などがあります。
心因性の腰痛として、うつ病やヒステリーなどがあります。
腰痛の定義の要約
腰痛は、「痛む部位」「発症からの期間」「原因」の3つの観点から定義が可能である。
痛む部位からの定義
体幹後面に存在し、第12肋骨と殿溝下端の間にある、少なくとも1日以上継続する痛み。片側、または両側の下肢に放散する痛みもを伴う場合も、伴わない場合もある。
発症からの期間による定義
「急性腰痛(発症から4週間未満)」「亜急性腰痛(発症から4週間以上、3ヶ月未満)」「慢性腰痛(3ヶ月以上継続)」
原因別からの定義
脊椎由来、神経由来、内臓由来、血管由来、心因性、その他に定義される。
具体的な原因は、重篤な基礎疾患(悪性腫瘍、感染、骨折など)、下肢の神経症状を併発する疾患、各種の脊柱構成体の退行性病変(椎間板・椎間関節変性など)の3つに大別される。
腰痛の原因は大きく分けて2種類!
腰痛の原因を「診断法」と「治療法」から考える
腰痛の原因は、腰痛の定義で述べたように、脊椎由来、神経由来、内臓由来、血管由来、心因性、その他に分けられます。
これらの原因は、「診断法が確立している/確立していない」と「治療法が存在している/存在していない」という観点から、「特異的腰痛」と「非特異的腰痛」の2つに大別できます。
特異的腰痛
特異的腰痛とは、診断法が確立し、病態に対応した治療法が存在する腰痛です。特異的腰痛の場合、医師の診察や画像の検査(X 線や MRI など)によって、腰痛の原因の特定が可能です。
特異的腰痛は、医療機関を受診する腰痛患者の約15%に過ぎないといわれています。つまり、原因が確定できる腰痛は全体のわずか15%しかないということです。
15%の内訳は、腰椎椎間板ヘルニアが約4~5%、腰部脊柱管狭窄症が約4~5%、圧迫骨折が約4%、背骨の感染(感染性脊椎炎)や癌の脊椎への転移など背骨の重篤な病気が約1%、尿路結石や解離性大動脈瘤などの背骨以外の病気が1%未満とされています。
非特異的腰痛
非特異的腰痛とは、診断法と治療法が確立していない、つまり診断・治療の手法が不十分であり、医療者全員が納得できる共通の診断・治療が無いという腰痛です。
非特異的腰痛の代表例として、ぎっくり腰があります。
一般的にぎっくり腰と呼ばれる状態で医療機関に行くと、腰椎捻挫もしくは腰部挫傷と診断されます。しかし、厳密にはどこが発痛源であるかは、医師が診察しても 画像の検査(X 線や MRI など)をしても断定できません。画像の検査の結果、骨のずれ(すべり)やヘルニアなどの異常があっても、腰痛が無い人もいますし、腰痛があっても画像検査では全く問題が無い場合もあるからです。
ぎっくり腰は、腰椎やその周辺組織のどこかに痛みの原因がある可能性が高いものの、その損傷部位は現代医学では明確にすることができない非特異的腰痛といえます。
腰痛の原因の要約
- 腰痛は、特異的腰痛と非特異的腰痛の2種類に大別できる。
- 特異的腰痛は、診断法、治療法ともに確立しており、原因が特定されている。
- 非特異的腰痛は、診断法、治療法ともに確立しておらず、原因が特定されていない。
- 腰痛の85%が原因不明の非特異的腰痛とされている。
腰痛診断で使用される各画像検査の特徴
各種の画像検査は腰痛診断の基本的ツールとなっており、複数の画像診断を組み合わせることが重要とされています。
単純X線撮影(レントゲン撮影)
単純X線撮影とは、いわゆるレントゲン撮影を指します。
レントゲン撮影では、X線(エックス線)を体に照射し画像化することで、腰椎の並びや骨の変形などを確かめます。単純X線撮影は、低コストかつ利便性が高いため腰痛診断の画像検査として最も普及しており、腰痛の原因の初期診断に有用と考えられています。
CT
CTとは、Computed Tomography(コンピューター断層撮影法)の略称です。
CT装置の中に入り、X線を360度から当てて体の様子を画像化する技術です。高解像度での撮影や、三次元像構築ができるCTは、変形や変性などの解剖学的特徴や病態を把握しやすというメリットがあります。
MRI
MRIは、Magnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)の略称です。CTと同じく体の断面画像を得るために使用されますが、CTでは放射線が用いられているのに対し、MRIでは磁気が利用されています。
そのため、放射線による被爆がなく、子どもや妊婦も検査を受けることが可能です。
骨シンチグラフィと骨SPECT
骨シンチグラフィとは、放射性医薬品を注射し、そこから出る放射線の分布を特別なカメラで捉えて全身の骨の様子を確認する検査です。
使用する放射性医薬品は骨の代謝が盛んな部分に多く集まるため、骨の状態が変化している部分を見つけることができ、がんの骨転移や外傷などによる微少骨折などX線検査では分かりにくい様々な骨疾患の診療に用いられているほか、疲労骨折や骨粗しょう症などによる骨折の早期発見にも使用されています。
骨シンチグラフィは全身画像を基本として行われることが多いですが、コンピュータで画像再構成し断層画像にしたSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)では、異常に薬品が集まっている部位をより詳しく見ることが可能です。
骨SPECTでは、X線検査ではっきりしない病変の存在診断や原因不明の骨痛や関節痛の評価に使用できるとも考えられていますが、腰痛診療ガイドライン2019の時点では、腰痛に対するSPECTの臨床的有効性を研究したエビデンスレベルの高い報告はないとされています。
椎間板造影
椎間板造影とは、椎間板の変性の度合いやヘルニアの部位などを診断するための検査です。
ヘルニアはレントゲン写真には映らないため、レントゲンに写る液である造影剤を椎間板内に注入することでヘルニアの有無や椎間板圧の変化で痛みが誘発されるかを検査するほか、CTを撮影することで断面像で神経の圧迫などを見ることができます。
現在ではMRIなどの画像検査の進歩に伴い、侵襲的な(身体に負担を与える)側面を持つ椎間板造影は以前ほど行われなくなっていますが、MRIでは診断の難しい外側ヘルニアや椎間板性の疼痛などの診断のために使用されることもあります。
筋電図検査(EMG)
筋電図検査とは、人が体を動かしたり力を入れたりすると筋肉の細胞から発生する活動電位を記録し評価する検査です。
腰痛患者の背部筋の機能不全や、リハビリテーションの効果を評価するうえで有用だと考えられています。
腰痛の原因の要約
- 腰痛診断の画像検査として、単純X線撮影(レントゲン撮影)、CT、MRI、骨シンチグラフィと骨SPECT、椎間板造影、椎間板造影などがある。
- 腰痛患者に対するX線撮影は、腰痛の原因の初期診断に有用である。
しかし、神経症状を伴わない非特異的腰痛患者に対する初診時の撮影は必須ではない。 - 危険信号や神経症状がある場合、X線撮影に引き続いて、MRI撮像が推奨される。
- 椎間板、椎体終板、傍脊柱筋などの脊柱構成体を評価するうえでは、MRIが有用である。
- 椎間板造影、椎間関節造影はそれぞれの腰痛の診断に有用である可能性はあるが、必要に応じて複数の画像診断を組み合わせることが必要である
【対処法①】腰痛の薬物療法
腰痛に対する薬物療法の主な目的は、患者の痛みを低減し、活動性を回復させ、慢性腰痛を予防することだと考えられます。
医師は、個々の患者の病態や愁訴、年齢、痛みの程度、全身状態などを考慮しながら薬物治療を行います。患者もその薬物の作用や副作用といった特徴を理解することによって、より満足度の高い治療になることが期待されるでしょう。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
NSAIDs(エヌセイズ)は、抗炎症作用や鎮痛作用に優れていますが、胃潰瘍や胃炎、十二指腸潰瘍、腎機能障害などの副作用が起こる場合があります。副作用は使用量に応じて増えるとされています。
アセトアミノフェン(パラセタモール)
抗炎症作用はありませんが、十分な量を服用すれば優れた鎮痛作用が期待できます。
弱オピオイド(商品名:トラマール、トラムセット、ワントラム)
弱オピオイドは、NSAIDsやアセトアミノフェンで十分な効果が得られない軽度から中等度の様々な痛みに効果が期待できます。
主な副作用は、吐き気、嘔吐、便秘、めまい、傾眠で、投与後すぐに症状が見られることが多いとされています。そのため、事前に制吐薬や下剤の投与をすれば、副作用を減らすことも可能です。
弱オピオイドは、長期にわたって使用すると、精神的依存や身体的依存が生じることがあるとされており、中止または減量時には注意が必要です。
筋弛緩薬
筋弛緩薬は、脳から出された筋肉緊張の指令を抑えて、筋肉の過剰な緊張状態を和らげる薬です。
セロトニン・ノンアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)(商品名:サインバルタなど)
SNRIは、脳内で痛みの抑制機能を活性化させ、鎮痛効果を発揮します。脳への薬の作用部位がうつ病と同一なので、うつ病で内服治療流の人は薬が重複しないよう注意する必要があります。
ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液
ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液は、脳に痛みの刺激が届くのを抑え、鎮痛効果を発揮する中枢神経系作用薬です。痛みを抑える作用は軽微ですが、ほとんど副作用がないというメリットがあります。
強オピオイド
強オピオイドは、医療用麻薬です。強オピオイドの主な適応は、がん性疼痛ですが、一部で「中程度から高度の慢性疼痛における鎮痛」に保険適用のある苦しがあります。
強オピオイドには強い鎮痛効果がありますが、それと同時に副作用の発現率も高くなります。傾眠、吐き気、嘔吐、便秘、めまいなどの副作用が多く認められ、ひどい場合は呼吸抑制や意識障害をきたします。
腰痛の薬物療法の要約
- 薬物療法は痛みの低減や、機能改善に役立つ。
- 急性腰痛に推奨される薬には、非ステロイド性抗炎症薬、筋弛緩薬、アセトアミノフェン、弱オピオイド、ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液がある。
- 急性腰痛に推奨される薬には、セロトニン・ノンアドレナリン再取り込み阻害薬、弱オピオイド、ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液、非ステロイド性抗炎症薬、アセトアミノフェン、強オピオイド、三環系抗うつ薬がある。
- 急性腰痛に推奨される薬には、非ステロイド性抗炎症薬、Caチャネルα2δリガンド、セロトニン・ノンアドレナリン再取り込み阻害薬がある。
【対処法②】腰痛の物理療法・装具療法
腰痛の物理療法として、牽引療法、超音波療法、TENS(経皮的電気神経刺激)、温熱/寒冷治療などがあります。
装具療法として、腰椎サポート(コルセット)などがあります。
牽引療法
牽引療法とは、腰痛患者の上半身をベッドなどの床面に固定し、専用の牽引器で患者の腰椎を下方向に引っ張る治療法です。
以前は神経症状のある腰痛に牽引療法が行われてきましたが、近年では有効性についての科学的根拠の不足が指摘されています。
「腰痛診療ガイドライン2019」では有効性についてのエビデンスが十分でないとして、腰痛患者に明確な推奨はできないと記されています。
超音波療法
超音波療法は、皮膚の上から超音波を当て、患部に熱やエネルギーを送ることで刺激する物理療法です。
超音波療法はぎっくり腰のような急性腰痛では、痛みを緩和する効果が報告されることがありますが、痛みを感じはじめてから3ヶ月以上経過した慢性腰痛には効果が現れないことが多いと考えられています。
TENS(経皮的電気神経刺激)
TENSは、連続的に電気刺激を与えることで、皮下の末梢神経の興奮を促します。
温熱療法
温熱療法には、一定温度に温めたパックをタオルに包んで患部に当てるホットパック、電磁波で体の深部に熱を伝えるマイクロ波療法、赤外線を照射する赤外線療法などがあります。
温熱療法は、患部を温めることで関節や筋肉のこわばりがほぐれ、体を動かしやすくなるという効果もあります。
しかし、冷えるともとに戻ってしまう温熱療法は腰痛の根本的な解決法とはいえず、「腰痛診療ガイドライン2019」では、腰痛に対して温熱治療を推奨する高品質のエビデンスは存在しないと記載されています。
腰椎サポート(コルセット)
コルセットを長時間使用すると、腰椎周辺の筋力が低下し、結果として痛みを助長させる恐れもあります。
【対処法③】腰痛の運動療法
慢性腰痛に対する運動療法は有用と考えられており、強く推奨されています。しかし、急性腰痛や亜急性腰痛に対する運動療法のエビデンスはまだ明らかにされていません。
【対処法④】腰痛の手術療法(脊椎固定術)
腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドラインによれば、腰椎椎間板ヘルニアで排尿・排便障害など重度の馬尾神経症状が現れた場合は、できるだけ速やかに手術をすることが望ましいとされています。
また、腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、腰椎すべり症や腰椎側湾症で脊柱管狭窄症の症状が出ていて、保存療法を3〜6ヶ月通けても、腰痛や坐骨神経痛、歌詞のしびれに改善が見られず、症状が悪化していく場合も、手術が検討されます。
また、脊柱管狭窄症で馬尾神経が障害され、排尿・排便障害、歌詞のマヒ症状、筋力低下などがある場合、10〜20mの歩行も困難な間欠性跛行がある場合も、保存療法では改善が難しいので、手術が検討されます。
【対処法⑤】腰痛のインターベンション治療
神経ブロック
神経ブロック注射は、痛みを伝達する知覚神経の働きを局所麻酔薬なので一時的に麻痺させる治療法です。
神経に麻酔薬を注射する神経根ブロック、神経を包む硬膜という膜の外側に麻酔薬を注射する硬膜外ブロックなどがあります。
注射により神経の痛みは一時的になくなりますが、薬の効果が切れると再び痛みが現れます。しかし、多くの場合、痛みは以前よりも軽くなります。なぜなら、神経の働きを遮断することで、痛みの悪循環を断ち切ることができるからです。
神経ブロック注射にはしびれや脱力感、排尿障害、めまい、吐き気、頭痛などの副作用があります。
BACK AGING(バックエイジング)が考える腰痛の原因と対処法
腰痛の根本原因と解決策、さらに再発を防ぐ方法については、こちらの記事「腰痛が治らないたった1つの理由」で解説しています。
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