【ストレッチは意味ない!?】ストレッチが危険な3つの理由

今回はストレッチの危険性についてご説明します。

ストレッチは誰しも人生の中で一度は行ったことがある非常にポピュラーなエクササイズだと思います。
「ストレッチは健康に良い」
「ストレッチをするとよく眠れる」
「ストレッチで体が柔らかくなる」
こんな風に考えて、ストレッチを生活に取り入れている方も多いのではないでしょうか?

厳密に言えばストレッチという行為自体に良いも悪いもないのですが、多くの人が危険なストレッチをしている恐れがあるということをお伝えしていきたいと思います。

同様の内容を動画でも説明しているので、こちらもぜひご覧になってみてください。
動画 【ストレッチは意味ない!?】ストレッチが危険な3つの理由

目次

ストレッチが危険な理由その1:筋肉は縮むのがメインだから

ストレッチが危険な理由の一つとして考えたいのが、筋肉の作用です。

筋肉には、【縮む】と【伸びる】という2つの作用があります。

そのうち、人間が意識的に指示を出すことができるのは縮む方だけです。では、伸びるとは何か?というと、拮抗筋(きっこうきん)の反応といえます。

肘を強く曲げると、上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)」という筋肉が縮んで力こぶができます。

これは脳が上腕二頭筋に対して「縮め!」という指示を出しているのですが、同時にその拮抗側にある「上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)」という筋肉は自然に伸びる反射が体には備わっています。

人間の体には至るところにこの拮抗構造があります。

繰り返しますが、脳が指示を出せるのは縮む方だけです。

例えば手首を反らすストレッチの場合、手首があまり反らないと、「張っている手のひら側の筋肉が硬いんだな」と思われますよね。しかし、実は手首があまり反らないのは、手の甲側の筋肉がうまく縮まないことが主たる原因です。手の甲側の筋肉がうまく縮むことで、手のひら側の筋肉が拮抗反応で伸びるのです。これが手首のうまく反れた状態であり、人間の体の自然な機能です。

しかし、多くの人は縮む方をほとんど無視して伸ばす方を無理やり行っています。
これは筋肉を不自然な状態で伸ばしているということなので、場合によっては断裂したり、痛めてしまったり、不自然な動きを体に覚えさせてしまったりすることにつながります。そのため、怪我につなかったり、パフォーマンスが落ちたりするなど、ストレッチ後の運動にとってネガティヴな影響を与えることもあります。

ですから、「伸ばす」という意味を持つ【ストレッチ】ですが、縮む方をメインとして行わなければ危険となる可能性があります。

ストレッチが危険な理由その2:筋肉は本来単体では動かないから

ストレッチが危険な理由の二つ目は、筋肉の動かし方に関係があります。

先ほども例に挙げた手首を反らすストレッチを、低年齢の子ども、要するに体の硬さがほとんどない状態の健康な子どもや、高いパフォーマンスを出すトップアスリートに行ってもらうと、普通の人とは異なる動かし方をしているのに気づくと思います。

つまり、本人の意識では手首を反らしていくだけなのに、勝手に肘が伸びたり、胸が丸まったり、鎖骨や肩甲骨が動いたりというように、様々な筋肉や関節が動きます。

様々な筋肉や関節が動くということは、様々な筋肉が縮んでいるということです。

結論から言うと、体の一部だけを伸ばそうとしても実はあまり伸びません。他のところも縮み、他のところも伸びてしまうんです。
ですから、子どもやトップアスリートに「ストレッチって痛いですか?」と聞くと、「いや、あまり痛くない。気持ちいいよ」と言われることが多いです。

しかし、どうですか、皆さん。

【ストレッチ=痛い】というイメージがないですか?

お風呂上がりにストレッチをしたり、少し体をほぐしてからストレッチをしたり、痛みを呼吸でコントロールしようとしたりなど、痛みをどうにか緩和させようという発想になっていませんか?

残念ながら、痛みを強く感じている時点で、そのストレッチは間違っています。

本来的な機能に従ったストレッチが出来ていれば「気持ちいい」と感じる程度で、決して強い痛みはないはず。

部分的に強い痛みが出る、つまり単一の筋肉ばかり伸ばしてしまうストレッチを行っている人がほとんどだと思いますが、これはかなり危険なのでお気をつけください。繰り返しますが、場合によっては断裂したり、痛めてしまったり、不自然な動きを体に覚えさせてしまったりすることにつながります。

ストレッチが危険な理由その3:ストレッチをすると自動可動域が落ちるから

体を柔らかくしたい!と思ってストレッチをしている人は多いと思います。
「可動域(かどういき)が狭い=体が硬い・不健康」、「可動域が広い=体が柔らかい・健康」といったイメージを持っている人も少なくないでしょう。

この可動域ですが、実は種類があります。

例えば手首のストレッチでは「背屈可動域(はいくつかどういき)」を測ります。90度を超えると「手首が柔らかいですねえ」と言われるかもしれません。他にも、前屈を行って手が地面についたら柔らかいねとか、180度開脚できれば柔らかいねなど色々あると思います。

ここで落とし穴となるのが、それらの検査のほとんどは他動での可動域を計測しているということです。
左手を使って右手首を曲げたり、トレーナーや治療家といった他者が動かしたりして生まれる可動域をここでは【他動可動域(たどうかどういき)】と呼ぶことにします。

ここで考えてほしいのですが、皆さんが日常生活を送ったり、スポーツをしたりするときに、他の人の力で動かされることってありますか?

おそらく無いと思います。

ほとんどの人は自分で手首を反らし、自分で腕を上げ、自分で足を動かしますよね。となると、実は他動可動域が広かったとしても、ほとんど意味が無いということになります。それどころか、むしろネガテイブな影響があります・・・。

結論からお話しすると、他動可動域ではなく、自分で扱える可動域、つまり【自動可動域(じどうかどういき)】が広いことが大切です。

よくあるケースは、他動可動域は広いけど、自分で動かそうとすると全然できないというものです。自動可動域と他動可動域のギャップが大きいということですね。正直な話、これは非常に危険です。

「他動可動域 >> 自動可動域」という状態から生じるわかりやすいデメリットは【捻挫癖】や【腰痛です。

足首の捻挫癖ってよくあります。1回捻挫すると、何度も捻挫を繰り返してしまうというものですね。これは、捻挫した時に無理やり筋肉が伸ばされて他動可動域が広がったことに関係があります。自分で扱える可動域の広さではなく、引っ張ったりするとすごく広く動くという状態になってしまったため、また同じように痛めてしまうんです。

これは可動域が広いというよりは、【緩い】状態です。

例えば腰痛の患者様はみんな体が硬いか?というと、決してそんなことはありません。むしろヨガの先生やピラティスの先生も腰痛に苦しんでいる人はいらっしゃいます。可動域が広いのに、腰が痛いという人は少なくありません。

そういう人に、例えば「足を胸に向けて上げてみましょう」といったテストをした場合、自力だと全然上がらないのに、手で持ち上げると体にぴったりとくっつくまで上がることが多いんです。これが、柔らかいのではなく緩い状態ということですね。

つまり、筋肉が伸びきったゴムのようになってしまい、自分ではうまく扱えなくなってしまっている状態です。これでは残念ながら健康体とは呼べないでしょう。

トップアスリートには、他動可動域がそこまで広くない人が意外と多いです。こういう人たちは他動可動域は平均的ぐらいですが、それとあまり変わらないくらい広い自動可動域を持っています。

人間は自分で自分の体を動かす以上、自分で扱える可動域が広いことが望ましいでしょう。ですから、ストレッチも自動可動域を広げるようにやらなければ、少し強い言葉になってしまいますが、意味がないんです。

ストレッチが怪我や不健康になるリスクを上げる!?

ストレッチが危険な理由をまとめると以下になります。

ストレッチが危険な理由

  • 筋肉は縮むのがメイン
  • 筋肉は本来単体では動かない(単一の筋肉だけが伸びるのは非常に不自然なこと)
  • ストレッチをすると自動可動域が落ちる(自動可動域が広くないと意味がない)

この3つをちゃんと理解したうえで適切なストレッチをやっているのならばGOODです。

しかし、多くの人が【筋肉を伸ばし、特定の筋肉に負担をかけ、他動可動域を広げることを目指すストレッチ】を行うことで、怪我や不健康になるリスクを上げてしまっていると感じたので、「そのストレッチは危険だよ!」とお伝えするために今回の記事を書きました。

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講師:BACK AGING技術開発責任者 伊藤龍平

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    この記事を書いた人

    パーソナルトレーニング/治療院 連動性療法のバックエイジング。痛みのある部位だけではなく、痛みのある動きに影響を与えている関連している全身の関節の動きにも着目し、正しい筋の使い方に戻していきます。全身の連動性を高めるため、結果的に痛みを取り除くだけではなく、疲れにくく、怪我のしにくい体に若返らせることを目指しています。

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